2014年 08月 10日
シャウナのわかりやすい歴史解説 ~明治編その8 三国干渉~ |
お久しぶりです。
久々の歴史解説更新です。
やっぱり社会人になると学生の時のように時間が取れず、思うように時間が使えなくなるのが玉に瑕ですね。
もう就職して3年?4年?ぐらいになりますが、全然慣れる気配がありません。
さて、本日の歴史解説は三国干渉。
多分、教科書では2行ぐらいで書かれていますが、国際情勢を見てみると、割りと静かに「地獄に落ちろー♥」って思ったりしますよ。
ではでは早速始めます。
前回のあらすじ
日本が日清戦争に勝利し賠償金3億円を手に入れた!
さて、それでは本日のお話。
日清戦争に勝利し、完全に西洋列強と肩を並べる存在となった日本。
しかし、そんな日本の現状を快く思っていないのは、敗北した清だけではありませんでした。
そもそも、この時代はどこの国も他国に追いつけ追い越せ。平和など微塵も考えていない軍国主義真っ盛りの世界です。
どこの国も他国を蹴落として自国の利益を優先する。なにがきっかけさえあれば戦争しているような次代です。
そんな中、特に各国同士が対立し、自国の利益のためにドンパチやりまくってたのが、やっぱりというか当然というか、欧米列強でした。
その中でも欧州で特に仲が悪かったのが、イギリスVSロシア、イギリスVSフランス。
まず、ロシアとフランスは明治24年に秘密裏に軍事同盟を結んでいたことを念頭においてください。
故にロシアとフランスはいわば味方同士で同時に両国ともイギリスの敵だったのです。
まず、イギリスVSロシア。
日本が朝鮮半島の覇権巡ってカップヌードル戦そ……げふんげふん……日清戦争したりしてましたが、さすが欧州列強。
この2カ国の戦争は本当にレベルが違います。
なんと、中央アジア(現在のアフガンやイラクなどの地域)すべてを掛けてのちに”グレートゲーム”と呼ばれる覇権争いをしていたのです。
ちなみに補足というよりムダ知識ですが、現在の国名に〇〇スタンってついてるのは大抵かつてのロシアの領土らしいです。
次に、イギリスVSフランス
やっぱりレベルが違います。この2カ国が覇権争いしていたのはなんとアフリカ全土。
イギリスはアフリカをエジプト辺りから南アフリカあたりまで南北に向かって植民地化を進め、対し、フランスはモロッコあたりからエジプトあたりまで東西に向かって植民地化を進めていました。
しかし、南北と東西で侵略を続ければ……当然いつかはぶつかってしまいます。
はい、ぶつかりましたとも。現在のスーダンでイギリス軍がとなり村に行ってみたらフランス国旗が掲げられていた。ということが本当に起こりました。これをファショダ事件といいます。その後両国はまだ相手がとっていない領土を植民地化するのに躍起になって、結果アフリカの大半はイギリスとフランスの植民地として二分化されてしまいます。
故に、イギリスとフランス&ロシアは……もう親の敵かってぐらい。ジャニオタとAKBオタかってぐらい……
アニオタとジャニオタぐらい仲が悪い状態です。
そんな中で、日本はなにしたかというと……
中国に買って賠償金3億円。英国と同盟結んで英国に3億円預金。更に中国の一部領土割譲。
フランスとロシアむっちゃ怒ります。嫉妬の嵐です。
ロシア「なんだあのジャップの国!俺達が満州に権益拡大してる最中、遼東半島割譲!?ふざけんな!あそこ俺達が先に狙ってたんだぞ!!俺達は凍らない港が欲しいんじゃ!!!あいつにも聞いてみよう!!なあ、酷いと思うだろドイツ!!」
ドイツ「え……別に俺関係ないし……(でも最近世界情勢とかうちの軍事力考えると……極東に拠点造るチャンスかこれ!)まったくだよ!ロシア!そう思うよ!!ドイツの軍事力は世界一!!!!」
フランス「まあ、そういうわけだから日本。うちも軍事同盟結んでるし、隣国のドイツと関係よくしたいし……そういうわけだから!!!」
1895年:ロシア・ドイツ・フランス「えーえー日本さん。ちょっと聞いてくれ。遼東半島割譲はさすがにやりすぎじゃないかな?あれは元々清の領土なわけだし、清に還すべきでは?」
……この無茶苦茶理論を三国干渉といいます。
しかし、日本からしてみれば「ふざけるな!」と言いたかった。でも言えない理由があったのです。
日本(領土に関してはふざけるなって思うけど……でも問題が……アレなんだよな……あれ言われたらいいかえせねーんだよな……)
日本が突かれたら痛すぎる点。それは……”賠償金3億円”。
なぜかって?
これ高すぎるんです。ぶっちゃけ滅茶苦茶貰いすぎなんです。あり得ない額なんです。
当然日本だって世界情勢ぐらいある程度わかっていますから、
日本(これを言われるの嫌だな……これ世界中から批判されるよ……だって高ぇもん)
ということで、「じゃあ、しょうがない……遼東半島嫌だけど返還するわ……」と清に還すことに。
だがしかし!!!
コレに対し、ロシア。
あり得ないことをします。マジでやらかします。
この返還からわずか3年後。
ロシア「あ、借金のカタに遼東半島俺、借りるわ!!!!」
散々あれは清のだとか、やり過ぎだとか言っておきながら……戦争になんもカンケー無い癖に干渉しておきながら……
その土地を自分達がぶん取るんです。
当然日本激怒。日露戦争へとつながっていきます。
というわけで今日はここまで。
ありがとうございました。
久々の歴史解説更新です。
やっぱり社会人になると学生の時のように時間が取れず、思うように時間が使えなくなるのが玉に瑕ですね。
もう就職して3年?4年?ぐらいになりますが、全然慣れる気配がありません。
さて、本日の歴史解説は三国干渉。
多分、教科書では2行ぐらいで書かれていますが、国際情勢を見てみると、割りと静かに「地獄に落ちろー♥」って思ったりしますよ。
ではでは早速始めます。
前回のあらすじ
日本が日清戦争に勝利し賠償金3億円を手に入れた!
さて、それでは本日のお話。
日清戦争に勝利し、完全に西洋列強と肩を並べる存在となった日本。
しかし、そんな日本の現状を快く思っていないのは、敗北した清だけではありませんでした。
そもそも、この時代はどこの国も他国に追いつけ追い越せ。平和など微塵も考えていない軍国主義真っ盛りの世界です。
どこの国も他国を蹴落として自国の利益を優先する。なにがきっかけさえあれば戦争しているような次代です。
そんな中、特に各国同士が対立し、自国の利益のためにドンパチやりまくってたのが、やっぱりというか当然というか、欧米列強でした。
その中でも欧州で特に仲が悪かったのが、イギリスVSロシア、イギリスVSフランス。
まず、ロシアとフランスは明治24年に秘密裏に軍事同盟を結んでいたことを念頭においてください。
故にロシアとフランスはいわば味方同士で同時に両国ともイギリスの敵だったのです。
まず、イギリスVSロシア。
日本が朝鮮半島の覇権巡ってカップヌードル戦そ……げふんげふん……日清戦争したりしてましたが、さすが欧州列強。
この2カ国の戦争は本当にレベルが違います。
なんと、中央アジア(現在のアフガンやイラクなどの地域)すべてを掛けてのちに”グレートゲーム”と呼ばれる覇権争いをしていたのです。
ちなみに補足というよりムダ知識ですが、現在の国名に〇〇スタンってついてるのは大抵かつてのロシアの領土らしいです。
次に、イギリスVSフランス
やっぱりレベルが違います。この2カ国が覇権争いしていたのはなんとアフリカ全土。
イギリスはアフリカをエジプト辺りから南アフリカあたりまで南北に向かって植民地化を進め、対し、フランスはモロッコあたりからエジプトあたりまで東西に向かって植民地化を進めていました。
しかし、南北と東西で侵略を続ければ……当然いつかはぶつかってしまいます。
はい、ぶつかりましたとも。現在のスーダンでイギリス軍がとなり村に行ってみたらフランス国旗が掲げられていた。ということが本当に起こりました。これをファショダ事件といいます。その後両国はまだ相手がとっていない領土を植民地化するのに躍起になって、結果アフリカの大半はイギリスとフランスの植民地として二分化されてしまいます。
故に、イギリスとフランス&ロシアは……もう親の敵かってぐらい。ジャニオタとAKBオタかってぐらい……
アニオタとジャニオタぐらい仲が悪い状態です。
そんな中で、日本はなにしたかというと……
中国に買って賠償金3億円。英国と同盟結んで英国に3億円預金。更に中国の一部領土割譲。
フランスとロシアむっちゃ怒ります。嫉妬の嵐です。
ロシア「なんだあのジャップの国!俺達が満州に権益拡大してる最中、遼東半島割譲!?ふざけんな!あそこ俺達が先に狙ってたんだぞ!!俺達は凍らない港が欲しいんじゃ!!!あいつにも聞いてみよう!!なあ、酷いと思うだろドイツ!!」
ドイツ「え……別に俺関係ないし……(でも最近世界情勢とかうちの軍事力考えると……極東に拠点造るチャンスかこれ!)まったくだよ!ロシア!そう思うよ!!ドイツの軍事力は世界一!!!!」
フランス「まあ、そういうわけだから日本。うちも軍事同盟結んでるし、隣国のドイツと関係よくしたいし……そういうわけだから!!!」
1895年:ロシア・ドイツ・フランス「えーえー日本さん。ちょっと聞いてくれ。遼東半島割譲はさすがにやりすぎじゃないかな?あれは元々清の領土なわけだし、清に還すべきでは?」
……この無茶苦茶理論を三国干渉といいます。
しかし、日本からしてみれば「ふざけるな!」と言いたかった。でも言えない理由があったのです。
日本(領土に関してはふざけるなって思うけど……でも問題が……アレなんだよな……あれ言われたらいいかえせねーんだよな……)
日本が突かれたら痛すぎる点。それは……”賠償金3億円”。
なぜかって?
これ高すぎるんです。ぶっちゃけ滅茶苦茶貰いすぎなんです。あり得ない額なんです。
当然日本だって世界情勢ぐらいある程度わかっていますから、
日本(これを言われるの嫌だな……これ世界中から批判されるよ……だって高ぇもん)
ということで、「じゃあ、しょうがない……遼東半島嫌だけど返還するわ……」と清に還すことに。
だがしかし!!!
コレに対し、ロシア。
あり得ないことをします。マジでやらかします。
この返還からわずか3年後。
ロシア「あ、借金のカタに遼東半島俺、借りるわ!!!!」
散々あれは清のだとか、やり過ぎだとか言っておきながら……戦争になんもカンケー無い癖に干渉しておきながら……
その土地を自分達がぶん取るんです。
当然日本激怒。日露戦争へとつながっていきます。
というわけで今日はここまで。
ありがとうございました。
by shauna-crown
| 2014-08-10 14:44
| 各種解説
|
Comments(2)
Commented
by
笹
at 2014-08-27 18:09
x
面白く、とってもわかりやすいのでいっきに読んでしまいました。
歴史なのでこんなこと言うのはおかしいですが続きがすごく気になります(笑)
更新楽しみにしています。
歴史なのでこんなこと言うのはおかしいですが続きがすごく気になります(笑)
更新楽しみにしています。
0
Commented
by
shauna-crown at 2014-08-28 23:17
>笹様
ありがとうございます。なんとか大正手前ぐらいまではやりたいと思っていますので、ゆったりと付き合って下さいますようお願いいたします。
ありがとうございます。なんとか大正手前ぐらいまではやりたいと思っていますので、ゆったりと付き合って下さいますようお願いいたします。